4回目新型コロナワクチン接種開始決定!

国内での新型コロナウイルスワクチン3回目を接種した人の割合は5月1日時点で人口の53.1%となり、半数を超えています。年齢別にみると、20代は32.9%、30代は36.4%で若い世代での接種が進んでいないものの、65歳以上は87.6%ともうすぐ9割といったところです※¹。海外では既に4回目の接種が先行しており、日本も4月27日厚生労働省の分科会で新型コロナウイルスワクチンの4回目接種について、感染による重症化リスクが高い60歳以上と、基礎疾患がある18歳以上を対象にすることが発表されました。

※¹首相官邸HP公表
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html
https://www.kantei.go.jp/jp/content/kenbetsu_nenreikaikyubetsu-booster_data.pdf

 

新型コロナワクチン4回目接種について

厚生労働省は4回目接種の対象者を、3回目接種の完了から5ヶ月以上経過した60歳以上の人、18歳以上で基礎疾患がある人や、BMIが30以上の肥満の人等、医師が重症化リスクの高いと判断した人としました。4回目も予防接種法に基づく「臨時接種」として位置づけられるので対象者は無料で接種できます。接種で使用されるワクチンは、米ファイザー製と米モデルナ製で、5月下旬から接種開始の予定で進められています。60歳以上の人には4回目の接種を受けるよう協力を促す「努力義務」が適用されます。

4回目接種については、先行する海外のデータを参考に重症化予防を重視し、重症化しやすい60歳以上と18歳以上で基礎疾患がある人と限定したことから、医療機関や高齢者施設の従事者は対象外となりました。
また、3回目の接種間隔についても、これまで2回目接種から6ヶ月とされていましたが5ヶ月に短縮されます。

 

海外での4回目接種対象と接種間隔は?

厚生労働省によると、欧米では3回目接種後の発症や感染を防ぐ効果は次第に低下するという報告があり、各国で4回目の接種が行われています。米国の疾病予防管理センター(CDC)は、オミクロン株の流行時にワクチン接種していなかった人の死亡率は、追加接種完了していた人と比較して21倍、入院率は7倍だったとし、重症化予防のため、高齢者と基礎疾患がある人に4回目接種を推奨しています。海外では重症化しやすい人を対象に4回目接種を進めることで、重症化を抑えていく流れになっていると言えます。

  • イスラエル・・・昨年12月末から。60歳以上などを対象に、4ヶ月。
  • ドイツ・・・今年2月から。70歳以上か、5歳以上の免疫不全のある人、介護施設の入所者はいずれも3ヶ月。医療従事者などは、6ヶ月。
  • フランス・・・3月から。80歳以上の人や免疫不全のある人で3ヶ月。
  • イギリス・・・3月から。75歳以上か、介護施設で暮らす高齢者、12歳以上の免疫不全のある人で、おおむね6ヶ月。
  • アメリカ・・・3月末から。50歳以上の人や臓器移植を受けるなどして免疫不全の状態にある人を対象、4ヶ月。

 

4回目接種の対象となる基礎疾患とは

厚生労働省が4回目接種の対象とする「基礎疾患がある人」は下記の通りです。

▽慢性の呼吸器の病気
▽高血圧など慢性の心臓病
▽慢性の腎臓病
▽肝硬変など慢性の肝臓病
▽インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または、ほかの病気を併発している糖尿病
▽鉄欠乏性貧血を除く血液の病気
▽がんなど免疫の機能が低下する病気
▽ステロイドなど免疫の機能を低下させる治療を受けている人
▽免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
▽神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えて呼吸障害などになった人
▽染色体異常
▽重度の身体と知的の障害が重複した状態の重症心身障害
▽睡眠時無呼吸症候群
▽重い精神疾患 です。

また、

▽肥満の程度を示す「BMI」が30以上の人も重症化リスクが高いとして対象になります。
その他、医師が重症化リスクの高いと判断した人も対象となります。

60歳以上の方への接種券の配布については、各自治体から発送などの対応がなされますが、基礎疾患がある人については自治体がすべてを把握できないことから自らの申告に基づいた対応も実施予定となっています。基礎疾患の病名や症状など申告するにあたって判断に迷われる場合はかかりつけ医などに相談しましょう。

 

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