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院長ブログblog

若い世代に急増する潰瘍性大腸炎

近年若者に急増中の原因不明の腸炎、潰瘍性大腸炎をご存じですか?下痢や腹痛、血便などの症状が出たとき、原因がわかると辛いながらも少し安心しますよね。例えば、特定の細菌が原因で起こる食中毒や、薬剤によって腸内の細菌バランスが崩れて起こる腸炎などは原因がはっきりとしています。ところが、潰瘍性大腸炎ははっきりとした原因が解明されておらず、下痢や血便などの症状が長引きます。1975年に厚生労働省から難病指定されたこの病気は、2001年に7万人程だった患者数が現在は20万人以上と急増しています。性別や年齢に関係なく発症するケースが見られますが、特に20歳~30歳代が多く発症年齢のピークになっています。


■原因不明の潰瘍性大腸炎

大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる潰瘍性大腸炎。はっきりとした原因は不明ですが、遺伝的要因、食生活の変化などを含む環境的要因、腸内細菌の働き、自己免疫反応の異常などが関係していると考えられています。


病変は直腸から結腸全体に拡がりますが、基本的に大腸内に限定しているのが特徴で、大腸以外に広がるクローン病とは区別されます。


病変の拡がりや活動期、重症度、経過による分類

1)病変の拡がりによる分類:全大腸炎、左側大腸炎、直腸炎

2)病期の分類:活動期、 寛解期

3)重症度による分類:軽症、中等症、重症、激症

4)臨床経過による分類: 再燃寛解型、慢性持続型、急性激症型、初回発作型


■潰瘍性大腸炎の症状と診断

主な症状は、下痢と腹痛、血便です。重症になると発熱や下痢が続き栄養摂取が難しくなることで体重減少、長期間血便が出ることにより貧血などの症状が現れることもあります。さらに腸管外の合併症として皮膚の症状、関節や目の症状を伴うことも少なくありません。症状が強い活動期と、症状がほとんどない寛解期があります。


潰瘍性大腸炎の診断には症状の経過と病歴などの問診が欠かせませんが、まず感染性腸炎と区別するために下痢の原因となる細菌やほかの感染症を検査します。その後、一般的に「腹部レントゲン検査」「腹部エコー検査」「内視鏡検査(大腸カメラ検査)」、さらに大腸粘膜の一部を採取して病理診断を行います。

大腸内視鏡検査について詳しくはこちら→https://seikohkai-hp.com/gastro-fiberscope/


■潰瘍性大腸炎の治療 

重症の場合や薬物療法が効かない場合は外科的手術が必要になりますが、原則的には薬による内科的治療を行います。現在のところ潰瘍性大腸炎を完治させる薬はありませんが、腸の炎症を抑えて症状をコントロールできる薬があります。


多くの場合、治療によって症状の改善や寛解が認められますが、再燃する(再び症状が出現する)場合が多いのも事実。寛解を維持するために自己判断で治療を中断することなく内科治療の継続が必要です。また、ごく一部とはいえ発病後7-8年すると大腸がんを発症するケースも出てくるので定期的な内視鏡検査も欠かせません。


日常生活では高たんぱく低脂肪の食事、アルコールや刺激物、乳製品を控えることを心掛け、ストレスを溜めないこと、十分な睡眠を取ることも大切です。


以上のように、症状の改善・悪化を繰り返す場合がある潰瘍性大腸炎。早期発見するためにも下痢や腹痛、血便などが長く続く場合は、一度病院で診察を受けることをお勧めします。